駐在員向けに日本の食品を送る。よい施策ですが、最初の1回で失敗する企業には共通の型があります。

段ボールに詰めて送った20箱のうち、いくつかが現地の税関で処分される。原因は、レトルトカレーの原材料表示の末尾にあった「ビーフエキス」の5文字。荷物は送り主にも返ってきません。届いた残りには、現地通貨での関税請求書が付いてきます。支払うのは、受け取った社員本人です。
制度としての失敗ですが、担当者にとってはそれ以上の話になります。「あの施策、うまくいかなかったよね」が社内の記憶に残ります。
ただし、この失敗は設計段階ですべて潰せます。この記事では、送付可能な商品の選定・関税の負担者・手配体制という3つの論点を、稟議書にそのまま書ける形で整理します。制度を全社展開する前に、1件のテスト発送で関税額とリードタイムの実績値を作る方法まで含めてご案内します。
なぜ「日本食の定期便」が駐在員支援の選択肢になるのか
海外赴任者への支援策として食品の定期送付を選ぶ企業には、共通する事情があります。
1つめは、現地で日本の食品が手に入りにくい、あるいは割高になる地域があること。
アジアの主要都市であれば日系スーパーがありますが、欧米や新興国の地方都市では選択肢が限られます。
2つめは、帯同するご家族への配慮。
駐在員本人は職場があり生活のリズムを作れますが、帯同するご家族、とくに小さなお子さまがいるご家庭では、使い慣れた製品が手に入らないことがご家族の負担につながるという声をいただきます。
3つめは、赴任中の食生活そのものが健康課題であること。
東京産業保健総合支援センターは海外勤務者の健康管理について、長期駐在員の生活習慣病に関し、海外での食事が一般に高カロリー・高脂肪であること、車社会による運動不足に由来して罹患頻度が高まるとされる旨を示しています。また、調査によれば半数の企業が駐在員のメンタルヘルス障害の事例を経験しているとされています。
つまり、赴任中の食生活は「懐かしいものが食べたい」という嗜好の話にとどまらず、健康管理上の課題として扱える領域です。この観点は後段で詳しく扱います。
※本記事は食品の効能効果を示すものではありません。特定の食品を摂ることで疾病の予防・改善が得られるという趣旨ではなく、赴任中の食生活の選択肢を確保するという趣旨で記載しています。
一方で、「良さそうだから始めよう」と踏み出した企業の多くが、最初の1回目でつまずきます。理由は次の3つです。
担当者が必ずぶつかる3つの壁
| 壁 | 何が起きるか | 影響 |
|---|---|---|
| (1) 通関・検疫 | 送った食品が禁制品に該当し、現地の税関で処分される | 商品代が無駄になり、駐在員には何も届かない |
| (2) 関税 | 現地で関税・輸入消費税が発生し、受取人(駐在員)が支払いを求められる | 福利厚生のはずが社員に自己負担が生じる |
| (3) 手配の属人化 | 商品選定・原材料確認・書類作成・追跡を担当者が抱え込む | 人数が増えるほど破綻し、担当者の異動で制度が止まる |
壁(1):通関 ── 「送れない食品」を知らないと没収される
海外発送でもっとも多いトラブルが、内容品が輸入規制に該当して現地で処分されるというものです。しかもこれは、送り主に返送されないケースがほとんどです。
肉・肉エキスを含む食品は、多くの国で輸入できません
家畜の伝染病の侵入を防ぐため、多くの国が独自の基準で肉および肉製品の持ち込みを規制しています。日本もアフリカ豚熱(ASF)等の対策として、国際郵便や宅配便による肉製品の持ち込みを禁止しています。規制の範囲・対象畜種・例外は国ごとに異なるため、仕向国ごとの確認が必要です。
問題は、「肉製品」の範囲が想像よりずっと広いことです。日本郵便は「牛肉が禁制品の場合、送れないものの例」として、カップ麺・カレー・コンソメを挙げています。
つまり、次のようなものが対象になり得ます。
- 豚骨スープ・鶏がらスープを使ったラーメン(スープの素を含む)
- ビーフエキス・チキンエキスが入ったカレーやスープ
- 肉入りのレトルト惣菜
- 肉エキスを調味料として使ったフリーズドライのスープや味噌汁
- 肉が入った防災食・非常食
原材料表示の末尾に「ポークエキス」と小さく書かれているだけで、輸入不可と判断されることがあります。パッケージ表面が「野菜カレー」であっても同じです。
確認すべきは、商品名ではなく原材料表示です。
梱包材にも注意が必要です
日本郵便は、あて先の国によっては、牛・豚・鳥またはそれらの食肉、野菜、果物が印刷された段ボール箱等の包装材について、お引き受けできない場合があるとしています。スーパーでもらった空き箱を流用すると、中身に問題がなくても止められる可能性があります。海外発送では無地の段ボールを使ってください。
食品以外にも落とし穴があります
福利厚生パッケージには日用雑貨を同梱したくなりますが、航空危険物に該当するものは全世界共通で送れません。モバイルバッテリー・リチウム電池単体・電子タバコ、スプレー缶・制汗スプレー、香水・マニキュア・除光液、ライター・炭、アルコール濃度24%を超えるアルコール飲料および化粧品類が該当します。
防災セットを丸ごと送ろうとすると、この壁に当たります。 懐中電灯やラジオに電池が同梱されていないか、加熱剤が入っていないかを品目ごとに確認し、送れる構成に組み替える必要があります。
壁(2):関税 ── ルールが激変し、そして「誰が払うのか」問題
「少額なら免税」という前提は、もう成り立ちません
主要国が相次いで少額免税制度(デミニミス)を縮小・撤廃しました。年間予算を組む上で、ここは必ず押さえてください。
米国:2025年7月30日の大統領令(EO 14324)により、800米ドル以下の免税措置は2025年8月29日をもって全世界向けに停止されました。少額でも課税対象です。
EU:2021年7月1日に22ユーロ以下の輸入VAT免税が廃止され、金額にかかわらずVATが課税されるようになりました。さらに Council Regulation (EU) 2026/382(2026年2月11日)に基づき、2026年7月1日から150ユーロ以下の関税免除も撤廃されています。現在は輸入申告の申告行ごとに一律3ユーロの関税が課されます(2028年7月1日までの暫定措置)。
2026年11月1日からは、150ユーロ以下のB2C貨物に製品識別コード(PID)の記載が義務化されます。 EU圏に駐在員を置いている企業は、この期日を意識してください。
2026年9月時点の主要国の免税枠
| 地域 | 国 | 免税枠の状況(2026年9月時点) |
|---|---|---|
| 北米 | 米国 | 免税枠なし(2025/8/29に800米ドル枠を廃止) |
| 北米 | カナダ | 20カナダドル以下(個人間の贈答品は60カナダドル以下) |
| 欧州 | EU加盟国 | 関税:免税枠なし(2026/7/1に150ユーロ枠を撤廃、申告行ごとに一律3ユーロ)/VAT:1ユーロから課税/※個人間の非商業的な贈物45ユーロ未満の免税は存続 |
| オセアニア | オーストラリア | 1,000豪ドル未満(一定規模の事業者にはGST徴収義務あり) |
| アジア | 中国 | 行郵税額50元以下が免税(1,000〜2,000元は個人向け郵送の限度額であって免税枠ではありません) |
| アジア | 韓国 | 150米ドル(米国産は200米ドル) |
| アジア | 台湾 | 2,000台湾ドル以下 |
| アジア | 香港 | 非課税 |
| アジア | シンガポール | 400シンガポールドル以下(GST登録事業者経由の低額輸入品にはGST) |
| アジア | タイ | 免税枠なし(2026/1/1に撤廃。1バーツから関税+VAT7%) |
| アジア | マレーシア | 500リンギ(2024/1から低価値貨物に売上税10%) |
| アジア | ベトナム | 免税枠なし(2025/2/18に廃止) |
| アジア | フィリピン | 10,000ペソ以下 |
| アジア | インドネシア | 3米ドル以下(関税のみ。VATは1ルピアから課税) |
| アジア | インド | 郵送・航空の善意の贈物はCIF 5,000ルピーまで/個人輸入は1,000ルピーまで |
| 中東 | UAE | ドバイ AED 300/アブダビ AED 1,000 |
| 中南米 | メキシコ | 50米ドル(USMCA国限定)。日本発のクーリエ貨物は価格にかかわらず19%の一律税 |
| 中南米 | ブラジル | 個人間の贈物は50米ドルまで(ICMSは別途課税) |
重要:上表は主に個人宛・少額貨物の目安です。法人契約による定期便は商用貨物として扱われるため、「個人間の贈答品」向けの免税枠(EUの45ユーロ、カナダの60カナダドル等)は適用されません。 法人プランの関税は、後述のとおり当社が元払いします。
※各国の制度は改正が続いています。上記は2026年9月時点の情報です。
郵便(EMS)は、いま安定していません
2025年から2026年にかけて、国際郵便には大きな混乱が生じています。
- 日本郵便は2025年8月27日から、米国宛の郵便物のうち個人間の贈答品で100米ドルを超えるもの、および消費を目的とする販売品を包有する小形包装物・小包・EMS(物品)の引受を一時停止しました(書状・はがき・印刷物・EMS(書類)等は継続)
- 2026年4月14日に引受を再開しましたが、販売品は100米ドル以下であっても関税の事前支払い手続きが必要で、指定郵便局からの差出に限られます(事前支払いの対象上限は2026年7月24日に800米ドルから2,500米ドルへ引き上げ)
- EU向けも2026年7月1日以降、到着郵便物の返送が多発しているほか、7月24日以降はIOSSを利用する国際郵便物が一部の国宛に差し出せない状態が生じています
ここが、法人プランで郵便を使わない理由です。
法人プランは、クーリエによるDDPで送ります
Earthinkの法人向けプランは、DHL・FedEx等のクーリエによるDDP(Delivered Duty Paid/関税元払い)で配送します。国際郵便(EMS)とは別建てです。
| 一般的な海外発送(郵便・受取人払い) | Earthink 法人プラン(クーリエDDP) | |
|---|---|---|
| 関税・輸入消費税の支払者 | 受取人(駐在員本人) | 当社が元払い |
| 受取人の支払い | あり(現地通貨・金額は事前に不明) | なし |
| 社員の立替・経費精算 | 必要 | 不要 |
| 会社側の経理処理 | 社員ごとの精算が発生 | 本社へ一括請求 |
| 郵便の引受停止・返送の影響 | 受ける | 受けにくい |
当社が現地の関税・輸入消費税を元払いし、発生分をまとめて本社へご請求します。駐在員の方は、届いた荷物を受け取るだけです。
稟議の観点では、この差は小さくありません。「通常の受け取りにおいて、社員の支払い・立替精算は発生しない」と制度に明記できるかどうかで、完成度が変わります。
品目別・国別の詳細な判定基準は、別記事にチェックリストとしてまとめています。
壁(3):手配の属人化 ── 担当者が変わると制度が止まる
3つめの壁は、社内の運用体制です。自社で手配する場合、担当者は毎回これを行うことになります。
| 作業 | 内容 |
|---|---|
| 商品選定 | 仕向国の規制に照らして送付可否を判定 |
| 原材料確認 | 全商品の原材料表示を1点ずつ確認(肉エキス、ゼラチン等) |
| 梱包 | 危険物の混入確認、包装材の絵柄確認 |
| 書類作成 | インボイス、内容品目録の作成 |
| 追跡・問い合わせ対応 | 配送状況の確認、遅延時の対応、関税に関する社員からの問い合わせ |
対象者が20名を超えると、これは片手間で回る量ではなくなります。そして最大のリスクは、この知識が特定の担当者の頭の中にしか残らないことです。異動や退職で、制度そのものが止まります。
外部に委託すれば、担当者の作業は「対象者リストの提出」と「請求書の処理」だけになります。稟議書の「導入効果」欄に定量的に書けるのは、この工数削減です。
健康経営の枠組みの中で、この施策はどこに置けるか
福利厚生と健康経営は、社内での通り方が違います。健康経営として起案できれば、評価項目という共通言語が使えます。
食に関する評価項目は「(12)食生活の改善に向けた取り組み」
健康経営優良法人2026の認定要件では、食に関する評価項目は次の位置づけです。
| 部門 | 評価項目 | 認定要件上の位置づけ |
|---|---|---|
| 大規模法人部門 | (12)食生活の改善に向けた取り組み | (1)〜(17)のうち14項目以上を満たす(ホワイト500は(2)〜(17)のうち14項目以上) |
| 中小規模法人部門 | (12)食生活の改善に向けた取り組み | (11)〜(17)のうち4項目以上を満たす |
そして、この項目に対応する健康経営度調査Q54の「認定基準を満たす取り組み」には、「現物支給」という手段が明記されています。
社員食堂・仕出弁当、現物支給、金銭補助等を通じて、健康に配慮した食事(専門職が栄養管理している、第三者認証を取得している等)を健康課題やニーズに応じて摂取できるような環境整備・支援を行っている
社員食堂を持たない企業、拠点が分散していて食堂を作れない企業にとって、現物支給は(12)を満たす数少ない現実的な手段です。
ただし条件があります。「健康に配慮した食事(専門職が栄養管理している、第三者認証を取得している等)」という限定です。好きなものを詰め合わせて送るだけでは、この要件は満たしません。管理栄養士が構成を設計したセットであることが必要です。当社ではこの点を踏まえ、法人向けには構成段階から専門職の関与するセットをご提案しています。
海外拠点が明示的に評価対象となる、唯一の設問
ここが、多くの企業に知られていない論点です。
健康経営度調査は、回答対象エリアを原則として日本国内としています。海外の支社・事業所、海外の連結グループ会社の実績は対象に含めないよう指示されています。
ただしQ20だけは例外です。 調査票には「ただし、Q20ではグローバルも含め健康経営の推進方針についてご回答ください」と明記され、Q20の「グループ会社」の範囲は海外子会社および海外支店・駐在員事務所を含むとされています。
そしてQ20は、評価項目(1)「トップランナーとして健康経営の普及に取り組んでいること」に対応します。(1)はホワイト500では必須項目です。
Q20で高い評価となるのは「グループの健康経営推進方針に基づき、グループ会社で健康経営を推進し、実施内容・結果等を共有している」という選択肢です。その先のSQ1では、推進方針を海外グループ会社にも適用しているかを問われます。
「方針を作りました」だけでは、浸透の実態を問われたときに答えられません。駐在員に対して具体的に何を実施しているかは、この設問に対する実体的な根拠になります。
ホワイト500を目指す企業にとって、海外駐在員向けの施策は「加点のおまけ」ではなく、必須項目の裏づけという位置づけになり得ます。
申請にあたっての注意
海外駐在員向けの施策を(12)として申請できるかは、自社の駐在員が「海外子会社への出向」なのか「本社籍のままの派遣」なのかによって扱いが変わり得ます。調査票の回答対象エリアが日本国内とされている以上、「必ず加点されます」と申し上げることはできません。申請前に認定事務局へご確認ください。
また、認定審査では回答した取り組みを説明できる資料を申請期間最終日から2年間保存し、提出を求められた場合には1週間以内に提出することが求められます。確認できない場合は虚偽申請とみなされる場合があります。当社は、この確認の論点整理までご一緒します。
「福利厚生であって健康経営ではない」と言われたときのために
この指摘への反論は、目的・測定・改善の3点が揃って初めて成立します。認定要件の「4.評価・改善」は必須項目だからです。
| 条件 | 福利厚生どまり | 健康経営として成立 |
|---|---|---|
| 目的 | 満足度を上げる | 赴任中の食生活の課題に対する具体策として位置づけ、推進計画に記載する |
| 測定 | 送った件数 | 対象者数・利用率、赴任者アンケートによる食生活項目の変化 |
| 改善 | 好評だったので継続 | 年次で内容を見直し、次年度の推進計画に反映 |
当社の法人プランでは、赴任者向けの簡易アンケート(食生活項目)を配送に同梱できます。測定がなければPDCAは回らず、認定要件の「4.評価・改善」に載りません。これが「福利厚生ではない」ことの物証になります。
※本記事の健康経営優良法人に関する記述は、健康経営優良法人2026の認定要件および健康経営度調査2026に基づく2026年9月時点の情報です。認定要件は年度ごとに改定されます。
防災備蓄は、健康経営ではなくBCPの枠で通ります
海外駐在員への備蓄食の提供は、健康経営の評価項目には対応しません。健康経営度調査に防災・BCPの項目はないためです。
これはむしろ利点です。 福利厚生費の枠を使い切っていても、BCP・危機管理の予算枠であれば別途起案できます。
労働契約法第5条は、使用者に対し、労働者が生命・身体等の安全を確保しつつ労働できるよう必要な配慮をすることを求めています。この義務は、労働契約が続いている限り、赴任先が海外であっても及びます。
国内拠点には備蓄があり、海外駐在員には何もない。この非対称を説明できる会社は多くありません。
赴任先が地震・洪水・停電・政情不安のいずれかのリスクを抱えている場合、「現地で調達できるはず」は備えとは呼べません。
なお、市販の防災セットをそのまま国際発送することはできません。加熱剤は化学薬品、電池は航空危険物に該当し、荷物全体が引き受け不可になります。送れる構成に組み替える作業が必要で、ここは当社の実務領域です。海外向けに再構成した備蓄セットをご提案できます。
社内で確認を求められる3つの論点
人事・総務が稟議を回すと、必ず経理と法務を経由します。先に材料をお渡しします。
経理・税務
福利厚生費としての処理可否は、対象者の範囲や1人あたりの金額によって判断が分かれる領域です。最終的な税務判断は貴社の顧問税理士にご確認いただく前提で、当社からは品目・単価・対象者・頻度を明細化した請求書とインボイス(適格請求書)をご提供します。判断材料として使える形式です。あわせて、立替関税の円換算レート(発生日/請求日のいずれを基準とするか)も契約時に明示します。
個人情報
駐在員の氏名・海外住所を当社にご提供いただきます。個人データの委託および外国にある第三者への提供にあたるため、取得範囲・保管期間・委託先管理体制・帰任時の削除フローを記載した資料をご用意しています。稟議添付にお使いいただけます。 リストの授受は暗号化した形式で行います。
対象者の線引き
帯同家族の有無、単身赴任、赴任国による入手難易度の差など、公平性の論点が生じます。導入形態としては「全対象者一律」「赴任国の難易度別」「本人希望制」などがあり、貴社の方針に合わせて設計します。
万一、現地で止められた場合の取り扱い
事前確認を尽くしても、各国の運用変更により止められる可能性は残ります。当社の取り扱いは次のとおりです。
| 状況 | 取り扱い |
|---|---|
| 現地の税関で没収された場合 | 商品代を全額ご返金します(送料は返金対象外) |
| 発送前のキャンセル | 全額ご返金 |
この取り扱いは契約書に条項として明記し、稟議添付用に条文の写しをお渡しできます。
★公開前に記入(1)★ 通関で止まった実績を追記してください。例:「直近3年間の発送1,200件中、通関で止まったのは4件(0.3%)です。」——恐怖を提示した直後に置ける、最も強い安心材料になります。
費用と導入の流れ
お支払い条件
| 項目 | 条件 |
|---|---|
| 商品代金・送料 | 前払い(銀行振込) |
| 関税・輸入消費税 | 発生時に実費を後日ご請求(当社立替分) |
| 請求単位 | 本社宛に一括 |
| インボイス | 適格請求書を発行 |
費用のモデルケース
★公開前に記入(2)★ 以下の形式で3パターン記載してください。稟議書の金額欄を埋めるために必須です。
A:アジア圏・10名・年4回・1人3kg → 年間概算 ◯◯万円
B:欧州3か国・20名・年4回・1人3kg → 年間概算 ◯◯万円
C:米国・30名・年2回・1人5kg → 年間概算 ◯◯万円
(いずれも商品代+送料。関税別)
送料の目安
★公開前に記入(3)★ クーリエDDP便の重量帯別の送料レンジを表で記載してください。画像ではなくテキストの表にしてください(画像だと検索エンジンもAIも読めず、担当者もExcelにコピーできません)。
関税の実績レンジ
★公開前に記入(4)★ 例:「当社の直近実績では、欧州向け・商品代1万円相当・3kgの荷物で1件あたり1,800〜3,200円です。」——確定額は示せなくても、実績レンジがあれば稟議の予算欄は埋まります。
リードタイム
★公開前に記入(5)★ 地域別の実測リードタイム(発送から到着までの日数)を記載してください。
対応国
お届け実績は40の国・地域以上です。主なお届け先は以下のとおりです。
- アジア:中国、韓国、台湾、香港、マカオ、シンガポール、マレーシア、タイ、ベトナム、フィリピン、インドネシア、インド、スリランカ、モルディブ
- 欧州・中東:英国、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、オランダ、ベルギー、スイス、フィンランド、ギリシャ、ルーマニア、トルコ、イスラエル、UAE
- 北米・オセアニア:米国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド
- 中南米・アフリカ:メキシコ、ブラジル、アルゼンチン、チリ、ペルー、パナマ、キューバ、南アフリカ、モロッコ、エチオピア
※上記はお届け実績のある国・地域です。現在の引受可否は情勢や制度変更により変動しますので、ご契約前に対象国の最新状況をご確認ください。
導入までの4ステップ
| ステップ | 内容 | |
|---|---|---|
| 1 | お問い合わせ | 対象国・対象人数・想定頻度をお知らせください |
| 2 | お見積りと商品選定 | 対象国の規制を踏まえ、送付可能な商品でセットを構成 |
| 3 | テスト発送 | まず1〜2件で実際に通関を通し、リードタイムと関税額の実績を確認 |
| 4 | 本運用開始 | 定期便としてスケジュール配送を開始 |
3のテスト発送は、1件から承ります。 制度として全社展開する前に実際の関税額とリードタイムの実績値を持っておくと、社内での予算説明が格段に通しやすくなります。他社事例を探すより、自社の事例を1件作るほうが速く、確実です。
▶ まず1件、テスト発送から始める
導入企業の例
★公開前に記入(6)★ 匿名で構いませんので2〜3件記載してください。業種・規模・対象国・対象人数・頻度・継続年数の6項目があれば十分です。
例:製造業(従業員1,000名規模)/欧州3か国・対象20名・年4回・継続2年
例:商社(従業員300名規模)/アジア5か国・対象12名・四半期ごと・継続3年
よくあるご質問
Q. 何人分から契約できますか?
A. 1名から承ります。 テスト発送は1件から可能です。対象者が多い場合は配送スケジュールの分散をご提案します。
Q. 関税はいくらぐらいかかりますか?
A. 品目・金額・仕向国で変動するため確定額は事前にお示しできませんが、上記の実績レンジが目安です。テスト発送1件で実測できますので、年間予算はその実測値をもとに組み立ててください。
Q. 駐在員本人が関税を支払う必要はありますか?
A. ありません。法人プランはクーリエによるDDP(関税元払い)で配送し、当社が関税・輸入消費税を元払いのうえ本社へ一括請求します。通常の受け取りにおいて、社員の支払い・立替精算は発生しません。
Q. 荷物が税関で没収された場合はどうなりますか?
A. 商品代を全額ご返金します(送料は返金対象外)。この取り扱いは契約書に明記し、稟議添付用に条文の写しをお渡しできます。
Q. 肉の入った商品はまったく送れないのですか?
A. 仕向国によります。肉製品の輸入規制は国ごとに異なるため、対象国に合わせて送付可能な商品を選定します。当社は自社ECで食品を扱っており、取扱商品の原材料表示を自社で把握しているため、この判定を商品単位で行えます。
Q. 健康経営優良法人の申請で加点されますか?
A. 断定はできません。 健康経営度調査は回答対象エリアを原則として日本国内としており、海外駐在員向け施策の扱いは、駐在員の所属形態によって変わり得ます。申請前に認定事務局へご確認いただく前提で、当社は論点整理と、(12)の要件を意識した商品構成のご提案までお手伝いします。
Q. 支払い条件を教えてください。
A. 商品代金・送料は前払いの銀行振込です。関税・輸入消費税は現地での確定額が事前に分からないため、発生した実費を後日まとめてご請求します。インボイス(適格請求書)を発行します。
Q. 駐在員の個人情報はどう扱われますか?
A. 個人データの委託および外国にある第三者への提供として整理し、取得範囲・保管期間・委託先管理体制・帰任時の削除フローを記載した資料をご用意しています。稟議添付にお使いいただけます。
まずは1件から、実績値を作りませんか
海外駐在員向けの食品定期便は、思いつきで送ると失敗します。肉エキスひとつで没収され、関税の請求が社員に届き、担当者が異動すれば運用が止まります。
逆に言えば、送付可能な商品の選定・関税の負担者・手配体制の3点を最初に設計しておけば、あとは仕組みとして回ります。
▶ まず1件、テスト発送から始める
▶ 制度設計から相談する(法人・団体のお問い合わせ)
本記事の関税・通関に関する情報は2026年9月時点、健康経営に関する情報は健康経営優良法人2026の認定要件および健康経営度調査2026に基づく2026年9月時点のものです。各国の制度・認定要件はいずれも改定が続いているため、実際のご判断にあたっては最新の状況をご確認ください。
参考・出典
- Suspending Duty-Free De Minimis Treatment for All Countries|Federal Register
- (続報)米国宛て郵便物の引受再開のお知らせ|日本郵便
- (続報2)米国宛て郵便物の引受再開に関するお知らせ|日本郵便
- Council Regulation (EU) 2026/382|EUR-Lex
- EU applies €3 customs duty per item on low-value e-commerce consignments|European Commission
- (続報2)EUの150ユーロ未満免税措置の撤廃について|日本郵便
- 国際郵便として送れないもの|日本郵便
- 要注意!海外から肉や肉製品の持込みは禁止!|政府広報オンライン
- 健康経営優良法人2026 認定要件/健康経営度調査2026(経済産業省・日本経済新聞社)
- 労働安全衛生規則第45条の2/労働契約法第5条

